先日富山県の書道家のお家から中国の紙などの買取依頼がありました。
全て30年以上前の紙になります、まだ全て目をとうしていないので何があるかわかりません。
在庫が100反以上あります、古い紙をお求めの方は是非お越しください。
あなたの欲しい品物があるかもしれません^ ^
厚さの分類法(薄い紙から厚い紙への表示)
貢品 超薄口の一枚漉もの
札花 柔らかくて薄い一枚漉もの
棉連 やや薄い一枚漉もの
単宣(たんせん) 定番厚さの一枚漉もの
重単宣 単宣よりやや厚い一枚漉もの
夾宣(夾簾) 単宣より厚い、二層夾宣と同様の簾の目のある一枚漉もの、偽夾宣とも言う。
二層夾宣
(にそうし) 単宣紙を二枚重ねて乾燥して出来上げた厚手紙
三層夾宣宣
(さんそうし) 単宣紙を三枚重ねて乾燥して出来上げた超厚手紙
原料から棉料、浄皮、特浄皮に分ける
棉料 画仙紙を作る職人さんはよく稲藁の原料を草料或いは棉料と言います。実は棉料の「棉」は 綿ではなくて稲藁のことです。稲藁の原料を70%以上、青檀皮を30%以下使う宣紙類を[棉料」類と言い、棉料類の紙は柔なかくて、滲みと擦れのバランスが良く取れています。「棉料」類の宣紙は主に漢字の書に向いています。
浄皮 青檀皮を皮料といいます。青檀皮の原料を60%以上、稲藁の原料を40%以下使用の宣紙類を「浄皮」類と言い、浄皮類は棉料より青檀皮という靭皮繊維を多く入れるため、丈夫で滲みがとてもきれいです。
特浄皮 青檀皮の原料を80%以上、稲藁の原料を20%以下使用の宣紙類を「特浄皮」類と言い、宣紙の抜群の滲みの特徴を一番良く表すのは青檀皮を多く使用するから、「特浄皮」類は主に漢字の書、水墨 画に使います、割合に強靭な紙質で破れ難いので、碑文の拓本用紙や篆刻用紙 にも欠かせない良紙です。
紙の特徴
羅紋宣紙 羅紋模様の簾で漉き上げた紙で、紙に羅紋模様の簾の目があるものです。
亀紋宣紙 亀紋模様の簾で漉きあげた紙で、紙に亀紋模様の簾の目があるものです。
玉版宣紙
(ぎょくばんせん) 単宣に近く表面に光沢がある。
紙の表面に胡粉を振りかけ摺りこませたものです。
竹紙(ちくし) 竹の繊維を材料として透いた紙。
生宣、熟宣(かな画仙紙、漢字が画仙紙)に分る
生宣
(漢字画仙紙) 直接紙槽から出して乾燥させ、加工しないままの原紙です。生宣は墨が滲み、吸水性が良く、写意の畫と行草書に適します、(にじみ止め加工をしていない紙です)また素紙といいます。
熟宣
(かな画仙紙) 生宣の上でさらに加工したものを熟宣という。熟宣はまた礬宣といい、墨滲みと吸水性は生宣より落ちます、(にじみ止め加工をしてある紙です)。
ニジミ止め加工には二次加工と漉込加工の2種類があります、
①二次加工:紙を別に漉き、後からニジミ止めの加工をするものです、(一度全体を水に浸すため、紙の表面に凹凸が細かく表れます、この紙は渇筆の表現などの作品に最適です。
②漉込加工:紙を漉く段階でニジミ止めをするものです、仕上げた紙の表面が均一で滑らかになり、手漉の場合は紙は特に柔らかみがあります。
熟宣はいろいろと加工されて、また、虎皮宣、冷金箋、雲母箋、蝉翼箋、玉版宣などに分けられます
生宣の上でさらに色染め、印花して出来た熟宣は色合いが鮮やかで、美しい模様(花鳥、獣禽、山水、楼閣、人物、美人画等)が配され、彩箋、金銀の細線で装飾されているものもあります
本画仙、和画仙との違い
画仙紙には、中国で作られている「唐紙(とうし)」、または本画仙といいます、繊維が短く弱くもろいので裂けやすくて、墨の粒子が浸透しやすく、滲みとかすれが美しくでる、日本で作られている「和紙(わし)」または和仙紙といいます、中国(本画仙)宣紙は主に青檀樹の枝の皮と稲藁を主原料として、伝統製法によって作り上げたものです、有名なプラントは紅星牌、汪六吉牌、金星牌、蘭亭牌、また、他に代表的な福建省宣紙は竹の繊維を主材料にした質のもろい宣紙も唐紙と呼び、「一番唐紙」、「二番唐紙」、「白唐紙」と分けてある。
蘭亭牌画仙紙は水墨画に最適です。
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紙の種類などが書いてあり勉強になります。